こんにちは。カン・チャヨンです。
本日は重度のアップノーズ拘縮鼻矯正手術の症例をご紹介いたします。
このタイプは、自家肋軟骨を用いた鼻手術を受けた3日後に炎症が生じ、全抜去手術を受けたことで重度の拘縮変形が発生したケースです。
拘縮鼻の再建手術は、術中の患者様の状態によって手術計画が大きく変わることがよくあります。今回も鼻の皮膚がほとんど伸びない状態であったため、鼻の皮膚をできる限り伸ばすことを今回の手術の目標として設定し、皮膚が安定して十分に伸びた約6か月後に、高さをさらに出したり鼻筋を補強したりするようなボリュームを増やす2次手術を計画することになりました。
術前デザインカウンセリング
患者様の術前の状態を詳しく分析してみます:
正面:
鼻先が重度に上がっており鼻孔が目立つ
右側の鼻孔がより強く上がっており、ひしゃげている
鼻筋に高さがなく平坦で曲がって見える
両側の鼻孔がつままれたように見える
側面:
鼻唇角(鼻と唇の間の角度)が非常に大きい
鼻が短く上がっている
鼻筋が平坦である
人中が長く見える
斜め側面:
鼻の上がりと曲がりがさらに際立つ
鼻筋の平坦さがはっきりと見える
鼻孔:
重度の非対称が観察される
右側鼻孔の上がりとひしゃげが顕著である
患者様のご希望:
上がった鼻孔の矯正
鼻孔の非対称の矯正
手術計画
患者様の状態とご要望を考慮し、以下のような手術計画を立てました:
a) 自家肋軟骨を用いた鼻中隔軟骨再建
b) 自家肋軟骨を用いた大鼻翼軟骨再建
c) 自家肋軟骨を用いた鼻筋形成
d) 鼻背皮膚伸展術
特に今回の手術の材料はすべて自家組織のみを使用するよう計画しました。
手術内容
a) 自家肋軟骨採取:
患者様の肋軟骨を採取し、鼻の再建に必要な十分な量の軟骨を確保しました。
b) 鼻中隔軟骨再建:
損傷した鼻中隔軟骨を自家肋軟骨を用いて再建しました。
これにより鼻の構造的安定性を確保し、上がった鼻先を矯正するための基盤を整えました。
c) 鼻翼軟骨再建:
ひしゃげて非対称になっていた大鼻翼軟骨を自家肋軟骨で再建しました。
これにより鼻孔の形態と対称性を改善しました。
d) 鼻筋形成:
自家肋軟骨を用いて平坦だった鼻筋を自然に高くしました。
曲がって見えていた鼻筋をまっすぐに整え、鼻全体のラインを改善しました。
e) 鼻背皮膚の伸展:
拘縮によって短くなった鼻背の皮膚をできる限り伸ばす手術を行いました。
これは鼻全体の長さと形態を改善するうえで重要な役割を果たしました。
すべての処置をクローズ法(非開放式)アプローチで行ったため、外側に傷跡を残さず手術を完了しました。
術前・術後写真の比較
術直後0日目の写真を比較すると、以下のような改善点を確認できます:術直後の写真は腫れが残っている状態のため、最終結果とは異なる場合があります。
正面:
重度に上がっていた鼻先が自然に下がり、鼻孔の露出が大幅に減少しました。
右側に偏っていた鼻孔の非対称が改善されました。
平坦で曲がって見えていた鼻筋がまっすぐで立体的に変化しました。
つままれて見えていた両側の鼻孔の形状が自然に改善されました。
側面:
非常に大きかった鼻唇角が適切に狭まり、鼻と唇のバランスが整いました。
短く上がっていた鼻が伸びて下がり、全体のバランスが改善されました。
平坦だった鼻筋が自然に高くなり、立体感が生まれました。
長く見えていた人中の長さ感が改善されました。
斜め側面:
鼻の上がりと曲がりが大きく改善し、なめらかなラインになりました。
鼻筋の立体感が向上し、全体のバランスが良くなりました。
鼻孔:
顕著だった非対称が大きく改善されました。
右側鼻孔の上がりとひしゃげが矯正され、左右の対称性が向上しました。
術直後写真まとめ
総評
このようなタイプは、炎症による重度の拘縮鼻矯正の複雑さと難しさを如実に示す症例です。特に元々の鼻が小さく短い場合、拘縮によってさらに小さく短くなった鼻を元の大きさに復元することは非常に難易度の高い課題となります。
こちらの患者様の場合、鼻先の直上にある鼻背皮膚の収縮によって鼻先が短くなっている状態でした。このような状況下で鼻の皮膚を伸ばすことは特に難しい課題でした。また、鼻先が重度に上がっている状態の多くは鼻中隔軟骨の深刻な損傷を意味するため、損傷した軟骨の再建と短縮した皮膚をできる限り伸ばすことが今回の手術の主な目標となりました。
自家肋軟骨のみを使用して鼻中隔軟骨再建、大鼻翼軟骨再建、鼻筋形成を行ったことは、長期的に安定した結果を得るための適切な選択でした。自家組織を用いることで拒絶反応のリスクを抑え、十分な量の軟骨を確保して複雑な再建手術を可能にしました。
おわりに
拘縮鼻でお悩みの方々にとって、この症例が一つの希望となれば幸いです。拘縮鼻矯正は非常に複雑で難度の高い手術ですが、適切な手術計画と技術によって満足のいく結果を得ることができます。
特にこのような複雑な再手術の場合、豊富な経験と専門性を備えた医師の選択が非常に重要です。耳鼻咽喉科専門医としての解剖学的知識と豊富な手術経験をもとに、患者様一人ひとりに合わせた手術計画をご提案しております。
皆様の美しく健康な鼻のために、ノーズラボが寄り添います。ありがとうございます。
FAQ
Q1:拘縮鼻矯正手術後のダウンタイムはどのくらいかかりますか?
A1:個人差はありますが、概ね2〜3週間ほどで日常生活が可能となります。完全な回復と最終的な結果が確認できるまでには6〜12か月ほどかかる場合があります。
Q2:自家肋軟骨を使用する利点は何ですか?
A2:自家肋軟骨は拒絶反応がなく、十分な量を採取でき、長期的にも安定した結果を維持しやすいという利点があります。
Q3:クローズ法(非開放式)の手術でこのような複雑な再建手術が可能ですか?
A3:はい、可能です。熟練した専門医であれば、複雑な再建手術の多くもクローズ法(非開放式)で行うことができます。
Q4:拘縮鼻矯正後に再拘縮が生じる可能性はありませんか? A4:適切な手術方法とアフターケアにより、再拘縮のリスクを抑えることができます。ただし完全に排除することはできないため、医師の指示をしっかりと守ることが大切です。
Q5:拘縮鼻矯正手術の前に注意すべき点は何ですか?
A5:喫煙、飲酒、特定の医薬品の服用などは控える必要があります。また、これまでの手術歴や現在の健康状態を正確に医師へ伝えることが重要です。
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限界と副作用
自家肋軟骨を使用する場合、肋軟骨を採取した部位に傷跡や痛みが残ることがあり、稀に胸膜損傷が生じる場合があります。また、移植した軟骨が時間の経過とともに曲がったり、一部吸収されたりする可能性があります。
鼻中隔を同時に矯正する場合、鼻づまりが残存または再発する可能性があり、稀に鼻中隔穿孔や嗅覚の変化が生じる場合があります。
共通のリスクとして、感染、出血、非対称、傷跡、皮膚壊死、改善効果の不足などが生じる可能性があり、結果には個人の皮膚状態や過去の手術歴による個人差があります。