こんにちは。カン・チャヨンです。
本日は特別な症例をご紹介いたします。
計7回の鼻整形手術の末にノーズラボ医院にお越しいただいた患者様の、拘縮鼻矯正の症例です。
このようなケースは、鼻整形がいかに複雑であり、専門性がどれほど重要であるかを如実に示す症例と言えます。
1. デザインカウンセリング
患者様は、吊り上がった鼻先を下げ、はっきりしながらも自然なラインにしたいとのご希望で来院されました。
手術歴を振り返ると以下の通りです:
- 2014年:耳介軟骨+鼻中隔手術
- 2016年:シリコン+豚軟骨(炎症が発生)
- 2016年(3か月後):耳介軟骨手術
- 2019年:耳介軟骨+シリコン手術
- その後:シリコン除去手術
このように計5回の手術を受けられており、ノーズラボ医院での手術が6回目となります。
患者様の状態を詳しく分析してみます:
正面:
- 鼻先が吊り上がり、左側に曲がっている
- 鼻孔の非対称が顕著である
- 右側の小鼻部分に陥没によるピンチノーズ感がある
- 鼻筋の非対称が観察される
側面:
- 鼻先が吊り上がっているため、全体的に短く見える
- 鼻柱の陥没が観察される
- 眉間と鼻背のラインは比較的自然である
斜め側面:
- 鼻先が短く見える印象が顕著である
- 拘縮による皮膚の硬化が観察される
鼻孔:
- 左右非対称が顕著である
- 左側に鼻柱が傾いている
CTおよび鼻内視鏡所見:
- 鼻中隔軟骨の左側への弯曲が観察される
2. 手術計画および内容
クローズ法(非開放式)アプローチにより、次のような手術を行いました。特に本症例では、眉間と鼻筋のラインは維持しつつ、鼻背の下部から鼻先までのみを矯正することにしました。これは患者様のご要望を反映したもので、自然さを保ちながらもはっきりした印象を与えるための計画でした。
a) 幹細胞治療:
- 術前に3回施行し、皮膚の状態を改善して術後の回復を促します。
b) 自家肋軟骨採取および移植:
- 十分な量の軟骨を確保し、鼻全体の再建に使用しました。
c) 鼻中隔矯正術、再建術および延長術:
- 以前の手術により著しく損傷していた鼻中隔を再建しました。
- 左側に曲がっていた鼻先を真っ直ぐに整えました。
- これにより左側の鼻づまりの症状も改善しました。
d) 外側骨切り術:
- 鼻筋の非対称を改善するために施行しました。
e) 鼻先再建:
- 自家肋軟骨を用いて鼻先を再建し、アップノーズを矯正しました。
- 拘縮した皮膚の限界の範囲内で最大限の矯正を図りました。
f) 鼻唇角矯正:
- 鼻柱をわずかに下げて鼻唇角を自然に整えました。鼻柱陥没の改善
g) 鼻背拘縮組織の除去:
- 皮膚の柔軟性を高め、鼻の高さの調整を助けました。
3. 術前・術後の写真比較
術直後0日目の写真を比較すると、以下のような改善点を確認できます:術直後の写真は腫れが残っている状態のため、最終結果とは異なる場合があります。
正面:
- 吊り上がり左側に曲がっていた鼻先が真っ直ぐに整いました。
- 鼻孔の非対称が大きく改善されました。
- 右側小鼻の陥没した印象が自然に矯正されました。
- 鼻筋の非対称が改善され、全体としてバランスの取れた形になりました。
- 鼻孔の見え方が大幅に改善されました。
側面:
- 吊り上がっていた鼻先が適切に下がり、鼻全体の長さ感が改善されました。
- 鼻唇角が自然に整い、鼻と唇の調和が向上しました。
- 眉間と鼻背ラインの自然さを維持しながらも、鼻背下部から鼻先までのラインが美しく改善されました。
斜め側面:
- 鼻が短く見えていた部分が非常に自然に見えるようになりました。
- 拘縮していた皮膚がある程度緩み、全体的に柔らかい印象を与えます。
鼻孔:
- 左右非対称が大幅に改善されました。
- 左側に傾いていた鼻柱が改善されました。
4. 術直後写真一覧
5. 総評
このようなケースは、複数回の鼻整形手術後に発生し得る拘縮鼻や鼻柱陥没といった複合的な問題を解決した症例です。特に拘縮した皮膚や損傷した鼻中隔といった困難な条件下でも、満足のいく結果を得ることができました。
自家肋軟骨を用いた再建は、長期的に安定した結果を得るための適切な選択でした。自家組織を使用することで拒絶反応のリスクを抑え、十分な量の軟骨を確保して複雑な再建手術を可能にしました。
幹細胞治療を併行したことも、今回の手術結果において大きな役割を果たしました。拘縮した皮膚の状態を改善し、術後の回復を助けるうえで重要な要素となりました。
しかし、このような複雑な再手術症例には常に限界が存在します。特に皮膚の拘縮により、鼻の高さと吊り上がりの程度を同時に完全に矯正することは極めて難しい課題です。今回の手術では、現在の審美性と将来的な変化の可能性を双方考慮し、最適な結果を導き出すよう努めました。
術直後よりも時間が経過した後の結果を重視するのは、経験に基づいた判断です。時間の経過とともに鼻先が自然に下がる傾向があるため、術直後にはある程度の高さを保ちながらアップノーズを矯正しておくことが、長期的により良い結果につながります。
6. おわりに
複数回の鼻整形手術後に思わしい結果が得られずお悩みの方々にとって、本症例が一つの希望となれば幸いです。複雑な再手術においては、豊富な経験と専門性を備えた医師の選択が極めて重要です。
拘縮鼻の矯正は単に美容的な側面だけでなく、機能的な側面においても重要な意義を持ちます。鼻づまりの改善や非対称の矯正などは、生活の質の向上に直結します。
耳鼻咽喉科専門医としての解剖学的知識と豊富な手術経験をもとに、患者様一人ひとりに合わせた手術計画をご提案しております。見た目の美しさだけでなく機能的な改善まで考慮した総合的なアプローチで、美しく健康的な鼻をお作りいたします。
最後に、鼻整形をご検討中の方々へお伝えしたいことがあります。初手術の段階から慎重に選択し、不要な再手術のリスクを減らしてください。そして再手術が必要な場合であれば、十分なカウンセリングと専門医のアドバイスを通じて適切なご選択をなさってください。
皆様の美しく健康な鼻のために、ノーズラボが寄り添います。ありがとうございます。
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限界と副作用
自家肋軟骨を使用する場合、肋軟骨を採取した部位に傷跡や痛みが残ることがあり、稀に胸膜損傷が生じる場合があります。また、移植した軟骨が時間の経過とともに曲がったり、一部吸収されたりする可能性があります。
プロテーゼを除去して再手術を行う場合、除去後に拘縮が再び進行したり、鼻の高さや長さが短くなったりすることがあり、皮膚の状態によっては段階的な手術が必要となる場合があります。
鼻中隔を同時に矯正する場合、鼻づまりが残存または再発する可能性があり、稀に鼻中隔穿孔や嗅覚の変化が生じる場合があります。
共通のリスクとして、感染、出血、非対称、傷跡、皮膚壊死、改善効果の不足などが生じる可能性があり、結果には個人の皮膚状態や過去の手術歴による個人差があります。