こんにちは。

代表院長のカン・チャヨンです。

鼻は美容面でも重要ですが、呼吸を司る非常に重要な器官でもあります。鼻で息をすることは通常の方にとっては当たり前のことですが、人によっては大きな苦痛を伴う場合もあります。

そこで今回は、美しさとスムーズな呼吸を両立させるお話をさせていただきます(機能鼻整形)。

こちらの患者様は、鼻づまりを主訴に来院されました。1年前の来院時に撮影したCTでも鼻中隔弯曲症と肥厚性鼻炎と診断され、鼻中隔弯曲症の矯正手術と高周波レーザーを用いた粘膜下下鼻甲介切除術を実施していました。肥厚していた下鼻甲介は十分に縮小し、鼻づまりは全般的に改善したものの、鼻中隔軟骨が非常に薄く、もともと大きく弯曲していたため、鼻中隔が元の曲がった状態に戻ってしまっていました。そこで鼻中隔軟骨を再建しながら、美容的な改善手術を同時に計画いたしました(機能鼻整形)。

術前カウンセリング内容

正面から見ると鼻先が右側に曲がっており、鼻孔の非対称が見られ、左側の小鼻上部にはへこみがありました。

術前デザイン 正面写真

側面からは鼻先が垂れ下がって見え、鼻先とプロテーゼの境界が透けて見えていました。

術前デザイン 側面

鼻柱が右側に倒れ込んでおり、左側の鼻孔内部の鼻中隔が大きく曲がって鼻腔内の空間を塞いでいました。

術前デザイン 鼻孔

術前に撮影したCT所見上、鼻中隔軟骨(赤線)が左側に曲がっており、鼻腔内の左側の空間(黒色)が大きく狭くなっている様子が確認できます。

当院で撮影したCTでは、鼻中隔軟骨(赤線)が左側へ大きく弯曲し、左側の鼻腔内が塞がれている所見を示しています。

鼻中隔軟骨が大きく曲がっていると、最も直接的に影響を受けるのが鼻柱を含む鼻先の形状です。鼻中隔軟骨の曲がっている方向と鼻柱の傾いている方向が一致していることが確認でき、鼻先が右側に曲がっている点もこれに関連していると考えられます。特に鼻柱が傾くと、鼻孔の非対称が伴いやすくなります。

CT所見で左側の鼻腔内空間が十分に確保されていない所見と、あおり(鼻孔)の写真で左側の鼻腔内がほぼ塞がっている様子が観察できます。

手術計画について

この方の手術計画は、曲がった鼻中隔をまっすぐに整えることです。鼻中隔弯曲症を矯正する方法にはいくつかあります。しかし、鼻中隔弯曲症の再手術は再弯曲のリスクや軟骨がさらに脆弱になるリスクを伴うため、より慎重な判断が求められます。さらにこのような症例では鼻先の形状改善も同時に行う必要があるため、鼻中隔軟骨をいっそう強固に矯正しなければなりません。そのため、自家肋軟骨を用いて曲がった鼻中隔軟骨を再建する手術計画を立てました。

術前写真 vs 術直後写真

90度側面では、鼻先の垂れ下がりが改善され、下がり気味だった鼻柱がバランスの良い位置まで引き上がりました。

術前 / 術直後0日目術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

45度側面では、丸く垂れ下がって見えていた鼻先がすっきりと整った形に変化した様子が確認できます。

術前 / 術直後0日目術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

正面から見ると、右側に曲がって見えていた鼻先が大幅に改善され、鼻孔の非対称も良好に整った様子がうかがえます。

術前 / 術直後0日目術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

最も顕著な変化が見られるのは鼻孔の写真です。右側に傾いていた鼻柱がまっすぐに立ち上がり、鼻腔内の綿球のため完全には見えないものの、鼻中隔軟骨がまっすぐに整ったことが推測できる写真となっています。

術前 / 術直後0日目術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。


術直後写真まとめ

術直後(0日目)写真 90度側面、45度側面、正面術直後の写真は腫れが残っている状態であり、最終的な結果とは異なる場合があります。

術直後(0日目)写真 鼻孔術直後の写真は腫れが残っている状態であり、最終的な結果とは異なる場合があります。

機能鼻整形に対する私の想い

機能鼻整形とは、鼻づまりの改善手術と美容手術を同時に行う施術を指します。私が最も関心を寄せ、最も多く執刀している手術でもあります。美容手術は対称性を合わせることが難しく、特に患者様のご希望に寄り添うことが非常に難度の高い手術です。一方、鼻づまりの手術は、目に見える部分と見えない鼻腔内の空間を均等に広げる手術です。特に目に見えない空気の通り道を切り開く処置であるため、非常に繊細な技術を要します。どちらが容易とは言えないほど、いずれも難度の高い手術です。さらに機能鼻整形は、耳鼻咽喉科専門医としての使命感と美的好奇心・美的感覚のすべてを総動員して臨まねばならないため、責任の重さを強く実感します。

以前、このような話をしたことがあります。「もし鼻の手術中に極限の状況に直面し、機能と美容のどちらか一方を選ばなければならないとしたら、自分は何を選ぶだろうか」という問いです。深く悩むまでもないことかもしれませんが、開業医としては一考を要する部分でもあります。美容外科においては美しさが何より重視されるからです。しかし、私は機能を選びました。それこそが前述した私の使命だと考えたからです。口にするのは簡単ですが、当時の私にとっては非常に重みのある選択でした。

過去の手術によって損傷したり失われたりした軟骨を確認し、再建を進めます。

「今は大きな差が目立たなくとも、時間が経つにつれてより強固になり、変形も起きず、呼吸もスムーズになるはずだ」

と心の中で念じ続けながら手術に臨んでいます。

少し話が脱線してしまいましたが、鼻づまりに悩みつつ美しい形態も叶えたいとお考えの方々に、少しでも参考になれば幸いです。

カン・チャヨンでした。ありがとうございました。

限界と副作用

自家肋軟骨を使用する場合、肋軟骨を採取した部位に傷跡や痛みが残ることがあり、稀に胸膜損傷が生じる場合があります。また、移植した軟骨が時間の経過とともに曲がったり、一部吸収されたりする可能性があります。

鼻中隔を同時に矯正する場合、鼻づまりが残存または再発する可能性があり、稀に鼻中隔穿孔や嗅覚の変化が生じる場合があります。

共通のリスクとして、感染、出血、非対称、傷跡、皮膚壊死、改善効果の不足などが生じる可能性があり、結果には個人の皮膚状態や過去の手術歴による個人差があります。