こんにちは。カン・チャヨンです。
本日は、複数回の鼻の再手術を受けた後、鼻先の皮膚に陥没が生じ、鼻筋のプロテーゼが透けて見える問題でお悩みになり、当院にお越しくださった患者様の症例をご紹介いたします。
🔍 手術歴
約10年前:他院にてシリコンと人工真皮を用いた鼻整形、鼻中隔手術
その後手術部位に炎症が生じ、鼻先が腫れて排膿処置を受ける(別途の炎症治療は行われず)
中間期:以前のプロテーゼを除去し、真皮組織のみを当てる再手術
約5年前:耳介軟骨とシリコンを用いた鼻の再手術
最近:真皮組織のみを用いた追加の再手術
患者様のご要望
過去の手術の後遺症として生じた鼻先の皮膚の陥没の改善
鼻筋のプロテーゼが透けて見える現象の解消
繰り返された再手術により弱くなった鼻構造の安定化
自然でありながらも整った鼻ラインの回復
鼻づまりなど機能的な問題の同時改善
🔧 手術計画および進行
1. 損傷した鼻先皮膚の処置
過去の手術によって一部壊死していた鼻先の皮膚のうち、陥没した部分を精巧に切除した上で、正常な組織と自然につながるよう縫合いたしました。
2. 陥没部の復元
真皮移植によって皮膚の厚みを確保し、軟骨移植を追加して陥没していた部位の立体感を同時に復元いたしました。
3. 自家肋軟骨を用いた鼻先形成
患者様の肋骨から採取した軟骨を用い、すっきりと立ち上がりつつも丸みを帯びた自然な鼻先の形状を形成いたしました。
4. 鼻中隔軟骨の再建
繰り返された手術で弱体化した鼻中隔の構造を自家肋軟骨で補強し、鼻先の長期的な安定性を確保いたしました。
5. 新しいプロテーゼを用いた鼻筋の形成
透けが生じていた既存のプロテーゼを除去し、新しいシリコンを患者様の鼻骨の起伏に合わせて直接削り出し、自然で安定した鼻筋ラインを完成させました。
🌟 手術結果
正面の変化
陥没していた鼻先の皮膚の復元
プロテーゼが透けていた部分が自然に改善
くっきりとバランスの取れた鼻ラインの形成
側面の変化
低く不安定だった鼻筋がすっきりとしたラインへと改善
垂れ下がって見えていた鼻先が自然に持ち上がる
鼻唇角が整い、横顔のラインが一段と洗練される
鼻孔の変化
非対称だった鼻孔の形が整う
集約された鼻先の形態により鼻孔が安定した位置に落ち着く
💡 専門医の所見
複数回の再手術と炎症を経験された方の鼻は、一般的な鼻よりも組織が弱く損傷している場合が多く見られます。特に鼻先皮膚の壊死によって陥没が生じているケースでは、単に形状を再形成するにとどまらず、損傷した組織そのものを回復させる復元的なアプローチが不可欠です。
今回の手術では、真皮移植と軟骨移植を組み合わせて活用し、陥没部の厚みと立体感を同時に回復させる点に重点を置きました。また、自家肋軟骨を活用した鼻中隔再建は、単に鼻先の形状を整えるだけでなく、長期的に鼻先が垂れ下がることなく安定して維持されるようにするための重要な過程です。
鼻筋のプロテーゼもまた、患者様の鼻骨の起伏に合わせて直接削り出すことが極めて重要です。既成のプロテーゼをそのまま使用すると透けや不自然さが生じる可能性があるため、患者様一人ひとりの解剖学的構造に合わせて細かく調整する工程が、仕上がりの自然さを大きく左右します。
鼻の再手術は、一回一回が新たな出発のようなものです。過去の手術の痕跡や組織の状態を正確に把握し、それに適したオーダーメイドのアプローチを設計することが何よりも大切です。同様のお悩みを抱えていらっしゃる方々のご参考になれば幸いです。
カン・チャヨンでした。ありがとうございました。
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限界と副作用
自家肋軟骨を使用する場合、肋軟骨を採取した部位に傷跡や痛みが残ることがあり、稀に胸膜損傷が生じる場合があります。また、移植した軟骨が時間の経過とともに曲がったり、一部吸収されたりする可能性があります。
プロテーゼを除去して再手術を行う場合、除去後に拘縮が再び進行したり、鼻の高さや長さが短くなったりすることがあり、皮膚の状態によっては段階的な手術が必要となる場合があります。
鼻中隔を同時に矯正する場合、鼻づまりが残存または再発する可能性があり、稀に鼻中隔穿孔や嗅覚の変化が生じる場合があります。
共通のリスクとして、感染、出血、非対称、傷跡、皮膚壊死、改善効果の不足などが生じる可能性があり、結果には個人の皮膚状態や過去の手術歴による個人差があります。