こんにちは。カン・チャヨンです。
本日は、複数回の鼻手術によって鼻の内部構造がひどく損傷していた患者様の鼻の再手術症例をご紹介いたします。このようなケースでは術前のCT検査でプロテーゼ周辺に異常所見が認められたため、より細心のアプローチが必要でした。
🔍 手術歴
このケースの患者様は、約10年にわたり4回の鼻手術を受けられたご経験がおありでした。
約10年前:耳介軟骨とシリコンを用いた最初の鼻手術
約7年前:耳介軟骨とシリコンを用いた再手術
約5年前:寄贈肋軟骨とシリコンを用いた再手術
約1年半前:自家肋軟骨、シリコン、鼻翼挙上手術
複数回の手術により、鼻内部の正常構造である軟骨の損傷が疑われる状況でした。
患者様のご要望
患者様が当院にカウンセリングにお越しいただいた際にお話しされたご要望は次の通りでした。
曲がった鼻の改善
鼻の高さを出したい
開始点は低めにしたい
鼻孔の非対称の改善
鼻先をとがらせないようにしたい
🔧 手術計画および進行
術前に当院で撮影したCT検査において、プロテーゼ周辺に炎症が疑われる液体貯留の所見が確認されました。単なる異物なのか炎症性物質なのかの確認が必要な状態でした。
手術所見および進行過程
実際の手術において漿液性の液体が検出されたため、細菌検査を依頼いたしました。幸いにも化膿性の排膿ではなかったため慢性異物反応と診断し、抗生剤洗浄と被膜除去を行った後、自家肋軟骨を用いた手術を進めました。
1. 異物除去および抗生剤洗浄
プロテーゼ周辺の異物を完全に除去
慢性異物反応による被膜の除去
抗生剤洗浄による感染予防
2. 自家肋軟骨を用いた鼻中隔再建
予想通り鼻中隔軟骨がほとんど残っていない状態を確認
自家肋軟骨を用いて鼻中隔を完全に再建
鼻先を支持するための安定した構造を確保
3. 自家肋軟骨を用いた大鼻翼軟骨の再建
複数回の手術により大鼻翼軟骨もほとんど残っていない状態
自家肋軟骨を用いて大鼻翼軟骨を完全に再建
鼻先の形態を支える構造的土台を構築
4. 鼻筋の再建
異物除去後に鼻骨の一部が腐食している状態を確認
鼻筋の高さが著しく低くなっていた状況
損傷した組織状態を考慮し、安全な範囲内で鼻筋の高さを確保
十分に安全で美しい構造へと再建
5. 皮膚移植による鼻孔非対称の矯正
右側の鼻孔が小さくなっている状態
鼻孔の内側へ皮膚移植を実施
鼻孔のサイズをわずかに広げ、非対称を可能な限り矯正
🌟 手術結果
正面の変化 :
曲がっていた鼻がまっすぐに矯正
鼻孔の非対称が改善
全体的に安定した自然な形態
側面の変化 :
安全な範囲内での鼻筋の高さ確保
自然な鼻筋ラインの形成
鼻先をとがらせない柔らかな形態
構造的変化:
鼻中隔と大鼻翼軟骨の完全な再建による安定した構造の確保
長期的に安定した形態の維持が可能
健常な組織基盤の構築
💡 専門医の所見
複数回の鼻手術を受けられた方の場合、鼻内部の正常な構造である鼻中隔軟骨や大鼻翼軟骨が損傷し、ほとんど残っていないケースが多く見られます。今回の患者様も予想通り鼻中隔軟骨と大鼻翼軟骨がほとんど残っていなかったため、自家肋軟骨を用いてすべて再建いたしました。
特にこのようなケースでは、CT検査でプロテーゼ周辺に異常所見が認められていたため、手術中にその原因を正確に確認することが極めて重要でした。漿液性の液体が検出されたため細菌検査を依頼し、化膿性の排膿ではなく慢性異物反応と診断した上で、抗生剤洗浄と被膜除去を行って安全に手術を進めることができました。
また、異物除去後に鼻骨の一部が腐食しており、鼻筋の高さが著しく低くなっている状態でしたが、患者様本来の組織損傷が深刻で非常に弱くなっていたため、無理に高さを出すことはしませんでした。十分に安全で美しい構造へと整えており、さらなる高さを希望される場合は、手術結果が安定する6か月以降に少し高さを足すことも可能です。
鼻の再手術においては、患者様の現在の組織状態を正確に把握し、安全を最優先としながら良好な結果を得ることが重要です。無理な手術を行うよりも、段階的なアプローチをとるほうが長期的により良い結果につながります。
これからも患者様の安全を第一に考え、丁寧な結果をお届けしてまいります。同様のお悩みをお持ちの方々のお役に立てれば幸いです。以上、代表院長のカン・チャヨンでした。ありがとうございました。
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限界と副作用
自家肋軟骨を使用する場合、肋軟骨を採取した部位に傷跡や痛みが残ることがあり、稀に胸膜損傷が生じる場合があります。また、移植した軟骨が時間の経過とともに曲がったり、一部吸収されたりする可能性があります。
寄贈肋軟骨を使用する場合、移植軟骨が吸収されたり変形したりする可能性があるため、長期的な経過観察が必要です。
プロテーゼを除去して再手術を行う場合、除去後に拘縮が再び進行したり、鼻の高さや長さが短くなったりすることがあり、皮膚の状態によっては段階的な手術が必要となる場合があります。
注入されたフィラーなどの異物を除去して再建を行う場合、除去後に拘縮が再び進行したり、鼻の高さや長さが短くなったりすることがあり、皮膚の状態によっては段階的な手術が必要となる場合があります。
鼻中隔を同時に矯正する場合、鼻づまりが残存または再発する可能性があり、稀に鼻中隔穿孔や嗅覚の変化が生じる場合があります。
共通のリスクとして、感染、出血、非対称、傷跡、皮膚壊死、改善効果の不足などが生じる可能性があり、結果には個人の皮膚状態や過去の手術歴による個人差があります。