こんにちは。カン・チャヨンです。
本日は、鼻筋の痛みや頭痛、そしてぐらつくプロテーゼにお悩みだった患者様の手術症例をご紹介いたします。
こちらの患者様は20年前にI型シリコン手術を受けられ、最近では重度の鼻炎のため長期的に投薬治療を継続されていました。
術前カウンセリング
患者様の主な症状:
- 眉間部位の痛み、鼻筋の痛み(メガネ着用時に特に悪化)
- シリコンプロテーゼのぐらつき(可動性)
- 鼻背の間欠的な痛み
- 重度の鼻炎
術前状態の分析:
正面:
- 鼻筋が腫れぼったく横に広がっており、鼻先が垂れ下がっている
- 鼻先が丸い(丸い鼻先)
- 小鼻が広がり、下垂している
- 人中が長く見える
斜め側面:
- 鼻先が丸く、垂れ下がって見える
- 口元の突出所見を認める
側面:
- 鼻先が押しつぶされたように見え、丸みがある
- 鼻柱の陥没と口元の突出(口ゴボ)所見を認める
- 下顎後退(顎なし)の所見を観察
鼻孔:
- 鼻孔の非対称がわずかに認められる
- 鼻孔がつぶれて横に広がっている
手術計画
既存のシリコンプロテーゼ除去
プロテーゼ周囲組織の部分的除去
新しいプロテーゼの配置(従来より薄く幅の広いものへ)
鼻先を高く形成および鼻唇角矯正
鼻中隔矯正および鼻中隔延長術
手術内容
1. 既存プロテーゼ除去:
- 幅8mm、厚み3〜4mmの硬いシリコンプロテーゼを除去
- プロテーゼ周囲の肉芽組織の除去および生理食塩水による洗浄
2. 鼻先再建:
- 鼻翼軟骨周囲の瘢痕組織を除去
- 自家肋軟骨を用いた鼻中隔延長術を施行
- 鼻先の形態矯正および高さの形成
3. 鼻唇角矯正:
- 鼻柱を下げて鼻唇角を矯正
- 口元の突出感改善効果を期待
4. 新しいプロテーゼの配置:
- 最小限の高さと厚みでデザインされたプロテーゼを配置
- 骨膜下に位置させることで安定性を確保
5. 鼻中隔矯正:
- 弯曲した部分のみを最小限に矯正して軟骨を温存
術前・術後写真の比較
正面:
- 横に広がっていた鼻筋がすっきりとし、腫れぼったさが軽減
- 丸かった鼻先が自然な高さに形成
- 小鼻の横への広がりが改善
斜め側面:
- 鼻先の垂れ下がりが改善され、自然な高さを確保
- 口元の突出感が緩和
側面:
- 鼻先が自然に上がり、丸みが改善
- 鼻柱の陥没が矯正され、鼻唇角が自然に整う
- 口元の突出感改善効果を観察
鼻孔:
- 鼻孔の非対称が改善
- つぶれていた鼻孔の形が自然に整う
術直後写真まとめ
総評
今回の症例は、過去の鼻手術による合併症(痛み、プロテーゼのぐらつき)とともに、審美的な改善も必要とされる複合的なケースでした。
既存プロテーゼ除去と新しいプロテーゼへの入れ替え、自家肋軟骨を用いた鼻先再建、そして鼻唇角矯正など複数の術式を複合的に適用し、機能面と審美面の両方において改善を図りました。
特にこのような場合、慢性的な異物反応による神経痛が疑われたため、異物反応組織を除去し、圧迫感を軽減させることに重点を置きました。
術後6か月間の経過観察を通じて症状の変化を綿密に確認していく予定であり、必要に応じて追加の処置を行う計画です。
おわりに
鼻手術後に鼻背の圧迫感や痛みを訴えられるケースが稀にあります。多くは術後6か月以内に生じ、時間の経過とともに瘢痕組織が減少して自然に軽快することが多いです。一部の患者様においては、プロテーゼの厚みが鼻背組織の許容できる高さを超えており、馴染みにくい場合もあります。そうした場合にはプロテーゼの高さを低くすることで解決を図ることもあります。
術直後には問題がなくても、数年あるいは数十年が経過してから生じる鼻背の痛みは、プロテーゼに対する慢性的な異物反応や、急性・慢性の炎症が疑われます。このようなケースでは、多くの場合、手術により鼻背の状態を確認し、プロテーゼの位置を矯正して洗浄を行うだけでも改善が期待できます。
鼻整形をご検討中の方や、過去の手術による不調でお悩みの方は、専門医とのカウンセリングを通じて正確な原因を把握し、適切な解決策を見出されることをおすすめいたします。
常に患者様の安全とご満足を最優先に考え、より良い結果を目指して真摯に取り組んでまいります。
カン・チャヨンでした。ありがとうございました。
ありがとうございます。
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限界と副作用
自家肋軟骨を使用する場合、肋軟骨を採取した部位に傷跡や痛みが残ることがあり、稀に胸膜損傷が生じる場合があります。また、移植した軟骨が時間の経過とともに曲がったり、一部吸収されたりする可能性があります。
プロテーゼを除去して再手術を行う場合、除去後に拘縮が再び進行したり、鼻の高さや長さが短くなったりすることがあり、皮膚の状態によっては段階的な手術が必要となる場合があります。
鼻中隔を同時に矯正する場合、鼻づまりが残存または再発する可能性があり、稀に鼻中隔穿孔や嗅覚の変化が生じる場合があります。
共通のリスクとして、感染、出血、非対称、傷跡、皮膚壊死、改善効果の不足などが生じる可能性があり、結果には個人の皮膚状態や過去の手術歴による個人差があります。