こんにちは。カン・チャヨンです。
今回は、両顎手術後に変形してしまった鼻を矯正した鼻整形の症例をご紹介いたします。
このタイプの患者様は、複数回にわたる鼻整形手術と両顎手術(以下、両顎)を経て、鼻の形にご不満を抱かれて来院されました。
1. デザインカウンセリング
術前状態の分析:
正面:
- 鼻が右側に曲がって見える(プロテーゼが右側に湾曲)
- 小鼻の非対称が重度(2度の小鼻縮小術による影響)
- 開始点が高く見える
- 鼻先が広がって見える(広がった鼻)
- 鼻が全体的に長く見える
側面:
- 鼻先が垂れ下がって見える
- 開始点が高い
- 両顎後も口元の突出感が認められる
斜め側面:
- 鼻の曲がりと長さがさらに際立っている
- 小鼻の非対称がはっきりと見える
鼻孔:
- 鼻孔の非対称が重度
- 右側の鼻孔底が大きく広がっている
追加検査の所見:
- 左側の鼻づまり症状
- 鼻内視鏡およびCT所見上、左側へ鼻中隔軟骨が偏位
患者様の手術歴:
- 2014年:鼻中隔軟骨 + 耳介軟骨 + 小鼻縮小
- 2018年:自家肋軟骨 + 小鼻縮小
- 2022年:両顎手術
患者様のご希望:
1. 左側の鼻づまり改善
2. 鼻幅の縮小
3. 長い鼻矯正
4. 高くはっきりした鼻のライン
2. 手術計画および内容
a) 自家肋軟骨の採取および移植:
- 新たに自家肋軟骨を採取して鼻中隔再建に使用
- 過去に使用されていた自家肋軟骨(非常に薄く小さい)は大鼻翼軟骨の再建に再利用
b) 鼻中隔再建および形成術:
- 両顎によって切除された前鼻棘部分を復元
- 浮いてしまっている鼻中隔軟骨の下面を上顎骨に強固に固定
- この工程が最も難易度が高く重要な部分
c) 鼻翼軟骨再建:
- 両側ともに損傷していた大鼻翼軟骨を、以前の自家肋軟骨を用いて再建
- 大鼻翼軟骨を再配置して正中部にしっかりと寄せて結ぶことで鼻孔の非対称を改善
d) 鼻筋プロテーゼの入れ替え:
- 既存の鼻筋プロテーゼを除去
- 開始点を低く設定し、新しいシリコンプロテーゼを挿入
e) 鼻唇角矯正:
- 既存の猫手術プロテーゼを除去
- 自家肋軟骨を用いた鼻唇角矯正
f) 鼻底縮小:広がった鼻の改善
- 右側の鼻底を縮小し、鼻孔の左右の形をバランスよく調整
- 全体的な鼻底幅を縮小
3. ビフォーアフター写真の比較
術直後0日目の写真を比較すると、以下のような改善点を確認できます:術直後の写真は腫れが残っている状態のため、最終結果とは異なる場合があります。
正面:
- 右に曲がって見えていた鼻が真っ直ぐに矯正されました。
- 重度だった小鼻の非対称が改善されました。
- 高く見えていた開始点が自然に低くなりました。
- 全体的に長く見えていた鼻が適切な長さに調整されました。
側面:
- 垂れて見えていた鼻先がツンと高く整えられました。
- 開始点が低くなったことで、より自然なラインが生まれました。
- 口元の突出感が改善され、顔全体のバランスが整いました。
斜め側面:
- 鼻の曲がりが矯正され、滑らかなラインが見られます。
- 口元の突出感が改善されました。
鼻孔:
- 目立っていた鼻孔の非対称が大幅に改善されました。
- 右側の鼻孔底の広がりが抑えられ、左右のバランスが整いました。
4. 術直後写真一覧
5. 総評
両顎後の鼻整形手術は、両顎の手術手技によって難易度が大きく左右されます。今回の患者様のように、鼻中隔軟骨の下面が上顎骨から完全に遊離し、前鼻棘が完全に切除されている場合、難易度は極めて高くなります。
このような状態では鼻先の安定性が損なわれ、時間の経過とともに鼻の形状が崩れ続ける変形が起きるおそれがあります。そのため鼻中隔再建術が不可欠となりますが、この再建手術自体が非常に繊細で、多くの時間を要します。
すべての両顎後の鼻整形がこれほど複雑なわけではありませんが、一部の症例では極めて高度な技術が要求されます。今回のケースでも、鼻中隔再建、大鼻翼軟骨再建、鼻底縮小など、複数の複合的な課題を同時に解決する必要がありました。
特に鼻中隔再建の過程で、上顎骨に鼻中隔軟骨を安定して固定することが本手術の核心でした。この工程を適切に行えたことで、鼻の構造的な安定性を確保し、患者様のご希望であった高くはっきりした鼻の形を整えることができました。
過去の自家肋軟骨の再利用と新たな自家肋軟骨の採取により、十分な量の軟骨を確保できたことも良好な結果を得る上で重要な役割を果たしました。これにより、鼻中隔再建のみならず大鼻翼軟骨の再建、鼻唇角矯正など多様な部位の改善を達成できました。
鼻底縮小と鼻孔のバランス調整を通じて、鼻全体の調和と対称性を改善できたことも注目すべき点です。これは単に見た目の改善にとどまらず、鼻の機能面においても重要な役割を果たします。
6. おわりに
両顎後の鼻整形でお悩みの方々にとって、本症例が参考になりましたら幸いです。両顎手術後の鼻整形は、一般的な鼻整形よりも複雑で細心の注意を払ったアプローチが必要とされる場合があります。そのため、両顎手術後の鼻整形経験が豊富な専門医にご相談のうえ手術を受けられることを推奨いたします。
耳鼻咽喉科専門医としての解剖学的知識と豊富な手術経験に基づき、両顎後の鼻整形をはじめとする難易度の高い鼻整形に対応しております。単なる美容面だけでなく鼻の機能面まで配慮した包括的なアプローチを通じて、患者様にご満足いただける結果をお届けできるよう努めております。
皆様の美しく健康的なお鼻のために、ノーズラボがお手伝いいたします。
カン・チャヨンでした。ありがとうございました。
ありがとうございます。
#両顎手術後の鼻整形 #鼻再建術 #鼻中隔再建 #自家肋軟骨移植 #クローズ法の鼻整形 #鼻の再手術 #広がった鼻 #耳鼻咽喉科専門医の鼻整形 #鼻整形手術 #鼻筋矯正 #鼻先形成 #鼻孔矯正 #鼻づまり改善 #口元突出矯正 #鼻整形
限界と副作用
自家肋軟骨を使用する場合、肋軟骨を採取した部位に傷跡や痛みが残ることがあり、稀に胸膜損傷が生じる場合があります。また、移植した軟骨が時間の経過とともに曲がったり、一部吸収されたりする可能性があります。
プロテーゼを除去して再手術を行う場合、除去後に拘縮が再び進行したり、鼻の高さや長さが短くなったりすることがあり、皮膚の状態によっては段階的な手術が必要となる場合があります。
鼻中隔を同時に矯正する場合、鼻づまりが残存または再発する可能性があり、稀に鼻中隔穿孔や嗅覚の変化が生じる場合があります。
共通のリスクとして、感染、出血、非対称、傷跡、皮膚壊死、改善効果の不足などが生じる可能性があり、結果には個人の皮膚状態や過去の手術歴による個人差があります。