1. 術前カウンセリング

このようなタイプの鼻背のシリコンプロテーゼが、慢性異物反応により徐々に下方へ移動し、鼻柱を突き破って露出しそうになる直前にご来院されました。眉間には過去に注入したフィラー(異物)が残っており、高くて広がって見えていました。鼻筋は慢性異物反応によって生じた肉芽組織のせいで凸凹して見え、鼻柱の上部には尖ったシリコンが鋭く触れる状態でした。鼻孔の非対称があり、鼻柱の皮膚は赤くなっていました。

赤色の円の内側を見ると、シリコンプロテーゼが鼻柱の皮膚と接している様子が確認できます。

2. 手術計画

シリコンプロテーゼを除去するとともに、プロテーゼ周囲の肉芽組織を除去し、眉間に残っているフィラーも一緒に除去する計画を立てました。慢性異物反応が進行中の方の多くは、鼻骨や軟骨が部分的に溶けているケースがよく見られるため、自家肋軟骨を用いた再建手術を計画しました。

3. 手術所見

予想していた通り、眉間にフィラー(異物)が残っていたため除去しました。鼻筋には肉芽組織が予想以上に多く、鼻骨がかなり吸収されて鼻骨の天井部分が大きく溶けていました。外側鼻軟骨も部分的に吸収されており、鼻中隔軟骨は左側に偏位していました。さらに過去の手術で鼻中隔軟骨が過剰に採取されほとんど残っていなかったため、自家肋軟骨を用いて鼻中隔軟骨の再建を行いました。

4. 術直後0日目の写真術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

術前 / 術直後0日目術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

術前 / 術直後0日目術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

術前 / 術直後0日目術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

除去された異物(上)、肉芽組織(中央)、プロテーゼの被膜(下)の写真です。

術前 / 術直後0日目術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

5. 総評

シリコンプロテーゼに対する慢性異物反応により、プロテーゼが皮膚を突き破って露出しそうになった場合の手術です。慢性異物反応はプロテーゼの周囲に多くの肉芽組織を増殖させ、これによってシリコンプロテーゼが重力方向へと移動します。そして周囲の軟骨や骨が腐食し始めます。このような場合には、既存のシリコンプロテーゼと肉芽組織をすべて除去しなければならず、損傷した軟骨は再建する必要があります。

カン・チャヨン院長

限界と副作用

自家肋軟骨を使用する場合、肋軟骨を採取した部位に傷跡や痛みが残ることがあり、稀に胸膜損傷が生じる場合があります。また、移植した軟骨が時間の経過とともに曲がったり、一部吸収されたりする可能性があります。

プロテーゼを除去して再手術を行う場合、除去後に拘縮が再び進行したり、鼻の高さや長さが短くなったりすることがあり、皮膚の状態によっては段階的な手術が必要となる場合があります。

鼻中隔を同時に矯正する場合、鼻づまりが残存または再発する可能性があり、稀に鼻中隔穿孔や嗅覚の変化が生じる場合があります。

共通のリスクとして、感染、出血、非対称、傷跡、皮膚壊死、改善効果の不足などが生じる可能性があり、結果には個人の皮膚状態や過去の手術歴による個人差があります。