こんにちは。

カン・チャヨン院長です。

今回は、外傷を受けるリスクが高い患者様の鼻手術についてお話しします。例えば、ボクシングや総合格闘技のような激しいスポーツを趣味や仕事にされている方において鼻整形手術が可能なのか、可能であるならば一般的な鼻整形手術と何が異なるのかについてお話ししようと思います。

総合格闘技を趣味とされているこちらの患者様は、以前に鼻骨骨折の既往があり、斜鼻矯正と鼻づまり改善のために来院されました。鼻骨の整復術は大学病院で受けられましたが、整復術後に鼻骨の変形が生じ、正面から見て鼻骨が曲がって見えるようになってしまいました。さらに鷲鼻もあり、鼻呼吸の際に右側に違和感を訴えておられました。

当院での鼻づまり検査と術前カウンセリングの写真を分析してみます。

術前デザインカウンセリング

術前デザインカウンセリングのために撮影した写真です。

術前の正面、斜め側面の写真です。

正面から見ると鼻が右側に曲がって見え、小鼻や鼻孔の非対称があります。側面では鷲鼻があり、眉間がくぼんで見えます。

術前鼻孔写真です。

鼻孔の写真を見ると鼻孔の左右非対称があり、鼻柱が右側にわずかに傾いて見えます。

手術計画

当院で撮影したCT画像です。

当院で行った鼻づまり検査において、右側の鼻づまりの原因と推測される部分は以下の通りです。冠状断CT画像において、右側の鼻骨が鼻腔の内側に崩れ落ち、鼻腔内の空間を狭めている様子が観察され、患者様が訴えられている違和感の部位と一致していることを確認しました。そのため、鼻中隔弯曲症の矯正とともに、鼻骨の外側骨切り術によって骨を切り、再び鼻骨を整復する計画を立てました。

  1. 鼻骨の非対称を矯正するため、外側骨切り術を計画しました。

  2. 鼻先は、以前に鼻中隔手術を受けた既往歴を考慮すると鼻中隔軟骨がかなり弱くなっていると考えられたため、自家肋軟骨を用いて鼻中隔軟骨を丈夫に再建する計画です。

  3. 鼻筋の鷲鼻は削って除去し、低くなった鼻筋は自家肋軟骨を用いて高さを出す計画です。

  4. 鼻孔の非対称は、損傷した大鼻翼軟骨を修復し再配置することで矯正する計画です。

術前 vs 術直後

術前写真と術直後0日目の写真を比較してみます。術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

術前 / 術直後0日目術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

側面の写真を見ると、鼻先が垂れ下がって見えていた部分と鷲鼻の矯正が自然に仕上がっています。

術前 / 術直後0日目術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

斜め側面を見ると、口元の突出感が大幅に改善された様子が見て取れます。

術前 / 術直後0日目術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

正面から見ると、右側に曲がって鼻骨が太く見えていた部分が大幅に改善された様子が見て取れます。また、鼻先の非対称も大きく改善されています。

術前 / 術直後0日目術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

左側の鼻孔が過度に狭くなっていた状態が大きく改善されました。鼻柱が左側に偏っていた部分も大幅に改善された様子が確認できます。

術直後写真まとめ

術直後0日の写真 側面、斜め側面、正面術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

術直後0日目 鼻孔写真術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

ボクシング・総合格闘技と鼻整形に対する私の考え

今回のテーマは非常に悩ましい部分です。外来でも時折受ける質問でもあります。結論から申し上げますと、鼻整形手術を受けることは可能です。激しいスポーツを楽しまれている方でも鼻整形手術を十分に受けることができますし、大きな問題なく過ごされている方も多くいらっしゃいます。

ただし、手術内容は一般的な鼻手術とは若干の違いがあります。鼻手術に携わる医師の立場としては、患者様が外傷を受けないことが最も理想的です。しかし、一般の患者様であっても、日常生活の中で鼻を一度もぶつけずに過ごすことは困難です。そのため私は、鼻先を非常に頑丈に作らなければならないと考える医師の一人です。柔軟に衝撃を吸収できる構造が一番良いのですが、現時点ではそのような方法はないため、強固に形成することを好んでいます。

特にボクシングや総合格闘技のように顔面を殴打される衝撃に鼻が耐えるためには、体内でも最も強固な軟骨を鼻先に使用する必要があり、鼻筋にはプロテーゼを使用してはなりません。プロテーゼを用いた鼻整形手術を受けられた患者様の中に、外傷による鼻骨骨折を起こした後、炎症や拘縮を発症するケースが時折見られます。鼻骨が折れる際、鼻骨の上にあるプロテーゼを包む被膜が破れ、プロテーゼが鼻腔内の空間へと露出してしまうことがあり、そこから感染して炎症へ進行することがあります。そのため、鼻筋にシリコンなどのプロテーゼを使用すると炎症が生じるリスクが高くなるため、使用しないことを強くお勧めしています。

ボクシングや総合格闘技のような激しいスポーツを趣味や職業とされている方で、鼻整形手術をご検討中の方々にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。

カン・チャヨンでした。ありがとうございました。

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限界と副作用

自家肋軟骨を使用する場合、肋軟骨を採取した部位に傷跡や痛みが残ることがあり、稀に胸膜損傷が生じる場合があります。また、移植した軟骨が時間の経過とともに曲がったり、一部吸収されたりする可能性があります。

鼻中隔を同時に矯正する場合、鼻づまりが残存または再発する可能性があり、稀に鼻中隔穿孔や嗅覚の変化が生じる場合があります。

共通のリスクとして、感染、出血、非対称、傷跡、皮膚壊死、改善効果の不足などが生じる可能性があり、結果には個人の皮膚状態や過去の手術歴による個人差があります。