こんにちは

代表院長のカン・チャヨンです。

今日、半袖シャツを取り出して着ました。まだ4月ですが、夏が一気に近づいてきたようですね。季節の変わり目の風邪にはお気をつけください。

本日は少し複雑な手術についてお話ししようと思います。難易度が極端に高い手術というわけではないのですが、なんともやりきれないケースとでも言いましょうか。人中短縮手術や小鼻縮小手術がうまくいかず、それらの手術が鼻の形に直接悪影響を及ぼしてしまったケースについてお伝えします。

私個人としても非常に心を痛めるケースです。もっと良くなるはずの機会を、こうした手術によって奪われてしまったように思えるからです。

術前デザインカウンセリング

今回の患者様は、当院にお越しになる前に4回の手術を受けられていた方です。鼻筋には臀部からの自家真皮も使用され、人中短縮から鼻骨骨切りまで様々な手術を受けられましたが、鼻が曲がって見え、鼻先が低くつままれたような非対称を矯正したいとご来院されました。

術前 正面

術前に撮影した正面写真を見ると、鼻翼の非対称が目立ち、鼻孔の大きさの違いが顕著に見られます。また、鼻翼がつままれたように見え、右側に鼻先が曲がって見えます。

術前 側面

側面から見ると、鼻先に比べて鼻筋が高く、鼻先は短く垂れ下がっており、鼻先と鼻筋の境界が陥没して見えます。

術前 鼻孔

鼻孔の非対称が強く見られ、右側の鼻底が左側に比べてかなり短くなっています。

手術計画

  • 来院時に撮影した鼻部CT所見上、無理な鼻骨骨切りによって両側の鼻骨が内側に崩れ、鼻の天井部分が極端に狭くなっていました。正面から見ると鼻筋のプロテーゼ両側が圧迫され、チョークが入っているような不自然な印象が強かったため、外側骨切り復元術を計画しました。

  • 自家真皮は除去後、鼻先に再利用する計画です。

  • 鼻先軟骨を再配置し、つままれて見える印象を改善するため、自家肋軟骨を用いて大鼻翼軟骨を補強する計画としました。

  • 無理な人中短縮術により鼻底の幅の左右差が大きくなっていると予想されたため、右側鼻柱下の不足した皮膚を拡張する目的で回転皮弁術を計画しました。

手術所見

自家真皮を除去して鼻骨の状態を確認したところ、鼻骨の天井部分がほとんど欠損しており、鼻骨があまり残っていませんでした。そのため、残っている両側の鼻骨を外側に移動させ、鼻骨間を自家肋軟骨で満たした上で、シリコンプロテーゼを幅広く被せました。鼻筋にあった自家真皮は、前方で使用されていた耳介軟骨とともに元の形状のまま綺麗に除去できたため、鼻先の薄くなった皮膚を補強するのに再利用しました。

除去された耳介軟骨(左)と自家真皮(右)の写真です。

今日の手術で最も難関だったのは、過去の人中短縮手術によって生じた鼻孔の非対称を改善することでした。人中を短縮するためには、鼻柱を人中から剥離した後に人中を適切に切除し、正中線上に再度縫合しなければなりません。しかし今回のケースは、写真でもお分かりのように鼻柱が人中の右側基部に縫着されてしまっており、右側の鼻底の幅が左側に比べて極端に狭くなっていました。この部分を改善するため、鼻孔の内側の皮膚を外側へ移動させる回転皮弁術を行い、鼻底を広げました。

過去の人中短縮手術で縫合が不適切に行われたケースです。

術前 vs 術直後

術前写真と術直後0日目の写真を比較してみます。術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

術前 / 術直後0日目術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

術直後(0日目)の側面写真を見ると、垂れ下がっていた鼻先がしっかり持ち上がり、鼻唇角が自然になった様子が確認できます。術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

術前 / 術直後0日目術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

斜め45度の側面写真を見ると、眉間の開始位置は下がり、鼻先がすっきりと高くなった様子が確認できます。

術前 / 術直後0日目術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

正面から見ると、自家真皮を除去する際に生じた鼻背のあざが見られますが、深いあざではないため通常3週間以内に消失します。鼻底の顕著な左右差と曲がって見えていた部分が大きく改善しました。

術前 / 術直後0日目術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

鼻孔のあおり写真を見ると、極度に狭くなっていた右の鼻孔がある程度回復していますが、治癒過程で10%ほど縮小する可能性があります。しかし、鼻孔内側の皮膚の一部を前方に引き出してスペースを広げているため、拡張した鼻孔が大幅に狭くなることはないと考えています。

術直後写真一覧

術直後0日目写真 90度、45度、正面術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

術直後0日目 鼻孔写真術直後の写真は腫れがある状態のため、最終的な結果とは異なる場合があります。

人中短縮術と鼻整形手術に関する私自身の考え

まず、人中短縮術と鼻整形手術に対する考えは、あくまで私個人の見解ですのでご留意ください。私は長年鼻整形手術に携わってきましたが、個人的にあまり好ましく思っていない手術が2つあります。それは小鼻縮小と人中短縮手術です。私がクローズ法で手術を行っているため、鼻孔が小さくなる点により敏感であるという側面もありますが、これらの手術のせいで、より良い形態を作れなくなってしまうケースがしばしばあるためです。

また、傷跡だけを見ても、解剖学的に綺麗な傷跡として残りにくい部位でもあります。どれほど丁寧に縫合したとしても、会話をし、食事をし、笑ったり泣いたり、表情を作るたびに常に引っ張られ続ける部位であるため、どうしても傷跡が目立ちやすくなります。さらに、人には誰しも大小の非対称があるため、小鼻と鼻柱を切り離して再縫着すると、その非対称がより強調されてしまいやすいのです。

今回のケースのように、以前の執刀医の先生も故意に鼻柱を人中の右側に縫着したわけではないでしょうが、結果として右側へ2mm以上ずれて縫い付けられていたため、鼻先の曲がりや鼻孔の非対称の原因となっていました。

そのため、小鼻縮小や人中短縮手術は極めて慎重に判断すべきであり、受ける場合でも切開を最小限にとどめる手術を選択されるのが望ましいと私は考えています。

以上、本日は人中短縮術を受けられた方の鼻整形手術についてご紹介しました。同様のお悩みをお持ちの方々にとって、少しでもご参考になれば幸いです。

代表院長のカン・チャヨンでした。

限界と副作用

自家肋軟骨を使用する場合、肋軟骨を採取した部位に傷跡や痛みが残ることがあり、稀に胸膜損傷が生じる場合があります。また、移植した軟骨が時間の経過とともに曲がったり、一部吸収されたりする可能性があります。

共通のリスクとして、感染、出血、非対称、傷跡、皮膚壊死、改善効果の不足などが生じる可能性があり、結果には個人の皮膚状態や過去の手術歴による個人差があります。