こんにちは。カン・チャヨンです。
本日は、出産や日常生活の中で生じた外傷によって鼻の変形が生じた患者様の症例をご紹介いたします。
📍 手術歴
患者様は20年前に鼻のフィラー施術を受けられたのを皮切りに、複数回の鼻手術を経験されていました。
17年前にはシリコンのみを用いた手術を受けられましたが、鼻血が頻繁に出るようになり不安を感じられたため、16年前にシリコンを除去されました。
そして2〜3年ほど前、シリコンと軟骨を用いた手術を受けられたとのことでしたが、正確な材料については記憶が定かではないとのことでした。
🔎 初診所見
当初は手術結果に満足されていましたが、出産後にお子様とぶつかったり、愛犬とぶつかったりすることがあったそうです。
それ以来、鼻先から音が鳴るようになり、形状の変化も感じるようになったとのことでした。幸いなことに、機能的な不便さはありませんでした。
診察の結果、鼻骨の非対称と鼻孔の非対称が観察され、生まれつきの鼻孔の左右非対称もお持ちでした。
鼻先の位置がわずかに変形しており、全体的なバランスが崩れている状態でした。
患者様のご希望
患者様は鼻背の段差・境界が気になるとおっしゃり、顔全体とのバランスが取れた仕上がりを希望されました。
特に、鼻が長く見えないようにしてほしいとご要望いただきました。
💉 手術内容
今回の手術では、自家肋軟骨を使用して安定した再建を進めました。
まず鼻先の位置を矯正して長く見えないよう調整し、鼻骨の非対称を矯正するために外側骨切り術を行いました。
鼻孔の非対称も可能な限り矯正いたしました。
ただし、患者様には生まれつきの鼻孔の非対称があったため、完全な対称に整えることには限界がありましたが、可能な範囲内で最大限に揃えました。
✅ 手術結果
術後、患者様のご希望どおり顔全体とのバランスが調和したお鼻の形になりました。鼻背の境界も自然に整い、鼻の長さも適切に調整されて長く見えなくなりました。鼻骨の非対称も大幅に改善され、鼻孔の非対称も可能な範囲で矯正されました。
何より自家肋軟骨を使用したことで、今後日常生活で生じうる軽い衝撃に対しても安定した構造を得ることができました。
👨⚕️ 専門医の所見
出産後の育児において、お子様との衝突やペットとの接触は避けるのが難しいものです。そうした場合、シリコンなどのプロテーゼは変形や位置のズレが生じるリスクがあるため、自家肋軟骨を用いた再建の方がより安定性に優れています。
生まれつきの非対称がある場合、完全な左右対称を作るのは困難ですが、全体のバランスを整えるだけでも十分に自然で美しい結果を得ることができます。
今後日常生活を安心してお過ごしいただけるよう、安定した構造へと再建することが最も重要なポイントでした。
ご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。
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限界と副作用
自家肋軟骨を使用する場合、肋軟骨を採取した部位に傷跡や痛みが残ることがあり、稀に胸膜損傷が生じる場合があります。また、移植した軟骨が時間の経過とともに曲がったり、一部吸収されたりする可能性があります。
プロテーゼを除去して再手術を行う場合、除去後に拘縮が再び進行したり、鼻の高さや長さが短くなったりすることがあり、皮膚の状態によっては段階的な手術が必要となる場合があります。
共通のリスクとして、感染、出血、非対称、傷跡、皮膚壊死、改善効果の不足などが生じる可能性があり、結果には個人の皮膚状態や過去の手術歴による個人差があります。